AI雑学

GoogleAI「Gemini 3.6 Flash」「Gemini 3.5 Flash-Lite」「Gemini 3.5 Flash Cyber」を発表!注目の5大トピック解説

はじめに|2026年7月、GoogleのAIは「実務を完結させる」段階へ

2026年7月22日、Googleが発表した最新のAIモデル群に共通して見えてくるのは、AIが単なる回答ツールから、複数の工程を自律的に進める「実務の担い手」へと進化したことです。これまで生成AIは、文章の下書きや要約など、1つの作業を手伝ってもらう使い方が中心でした。しかし今回の発表では、コーディング、資料作成、セキュリティ検証、さらには画面操作までをAIが自律的に実行する機能が揃いました。

  • Gemini 3.6 Flashが、複数工程を自律的に処理し完成物を作る
  • Computer Useが、画面操作や入力をAIに直接実行させる
  • Gemini 3.5 Flash-Liteが、最速・低コストで大量データを処理する
  • Gemini 3.5 Flash Cyberが、脆弱性の発見から修正までを専門的に担う
  • API提供と価格改定で、より安価に高度なAIが利用可能になる

 

ビジネスパーソンにとって重要なのは、AIモデル同士の細かな性能競争ではありません。今回のGeminiのように、AIが「自ら操作し、工程を進める」ようになった今、自社の業務をどこまで任せ、どこで人が確認するかを再定義することです。
これからのAI活用では、以下の5点まで含めて考える必要があります。

  • AIに直接操作(Computer Use)を許可する範囲
  • AIが参照し、分析するデータの種類(文書・画像・動画等)
  • 複数工程の処理において、人が介入し承認する地点
  • セキュリティ専用モデル(Cyber)の導入による防御体制の強化
  • API価格改定に伴う、大規模な自動化への投資判断

今回は、Google AIの進化を象徴する5つのトピックを取り上げます。

1. Gemini 3.6 Flash登場|複数工程を自律的に進めて完成物を作成

概要|「考える」から「実務をこなす」汎用モデルへ

Googleは7月22日、コーディングや資料作成、データ分析、複数工程の自動処理を強化した「Gemini 3.6 Flash」を発表しました。
Gemini 3.5 Flashを基盤とし、画像やグラフの理解力も向上。これまで人が何度も指示を出していた作業を、1つの指示から自律的に進めやすくなったモデルです。

何が変わった?|効率性と正確性の向上

従来の3.5 Flashと比較して、タスク完了までに必要な推論回数、会話回数、ツールの実行回数が削減されています。外部評価では出力トークン数を17%削減しつつ、コードの不要な修正を抑えることで、プログラム生成の正確性が向上したとされています。

ここがポイント|大規模な分析から作成まで一気に対応
最大100万トークンの入力に対応し、文書、画像、音声、動画を読み込めます。長大な資料から情報を抜き出し、複数のステップを経て成果物を作るような「実務の自動化」に最適です。

2. Computer Use標準搭載|AIがボタン操作や入力を直接実行

概要|AIが「画面操作」を代行して業務を完結

Gemini 3.6 FlashおよびGemini 3.5 Flash-Liteにおいて、画面上のボタン操作や文字入力をAIに実行させる「Computer Use」が標準ツールとして利用可能になりました。

何が変わった?|AIが直接ソフトウェアやウェブを操作

これまではAIに指示を出して回答を得るのが主流でしたが、この機能により、AIが直接システムやサイトを操作して実務を進めることが可能になります。

ここがポイント|「操作の指示」という新しい活用
AIに内容を作らせるだけでなく、「このデータをシステムに入力してボタンを押す」といった、これまで人間が手作業で行っていた操作も含めた自動化が期待できます。

3. Gemini 3.5 Flash-Lite公開|最速・低コストで大量の処理に対応

概要|大量処理を支えるシリーズ最速・最安モデル

Gemini 3.5シリーズの中で最も高速かつ低価格なモデル「Gemini 3.5 Flash-Lite」が登場しました。
Gemini 3.1 Flash-Liteを基盤とし、翻訳、分類、検索、大量の表データ処理など、スピードとコスト効率が求められる業務に最適化されています。

何が変わった?|1秒当たり約350トークンの高速出力

外部評価では、驚異的な出力速度を記録しました。また、AIが複数の補助エージェントや外部ツールを組み合わせて利用する複雑な処理にも対応しています。

ここがポイント|Google検索への導入で体験が変わる
本モデルはGoogle検索のAIサポート機能にも順次導入される予定です。日常的な情報収集がより高速かつ低コストで実現されるようになります。

4. Gemini 3.5 Flash Cyber登場|脆弱性の発見・検証・修正に特化

概要|セキュリティの専門家として防御側を強力に支援

サイバーセキュリティ分野に特化して調整された軽量モデル「Gemini 3.5 Flash Cyber」が発表されました。ソフトウェアのコードを分析し、脆弱性の発見、検証、そして修正案の提出までを自律的に行います。

何が変わった?|専門領域での高い精度と効率

Googleの評価によれば、ChromeやSafariなどの複雑なソフトウェアを対象とした脆弱性検出において、通常版のGemini 3.5/3.6 Flashを上回る精度と効率を示しています。
※サイバー攻撃への転用を防ぐため、政府機関や認定パートナーへの試験提供に限定されています。

ここがポイント|公開前・プログラム変更時の自動チェック
大規模なコード全体の定期検査や、公開前の自動検査が主な用途です。専門家が不足しがちなセキュリティ領域で、AIが強力な補助官となります。

5. API価格改定と提供開始|出力料金が値下げされ、より導入しやすく

概要|最新AIを安価に実務へ組み込める環境に

新モデルの発表に合わせ、APIの価格改定と各プラットフォームへの展開が行われました。

提供状況とコストの変化
  • 提供プラットフォーム:Gemini 3.6 FlashはGeminiアプリ、Google AI Studio、Google Antigravityなどで提供。 3.5 Flash-Liteも2026年7月23日・24日より順次提供されます。
  • API価格の値下げ:Gemini 3.6 FlashのAPI出力料金は、従来の9.00ドルから7.50ドル(100万トークンあたり)に値下げされました。
ここがポイント|企業の導入ハードルがさらに低下
性能が向上した新モデルが、従来モデルよりも安価に提供されることで、企業は大規模な業務の自動化をより検討しやすくなります。

さいごに|2026年7月、GoogleのAIは「実務を完結させるパートナー」になった

今月の発表をまとめると、GoogleのAIは情報の回答にとどまらず、「自らツールを使い、複数の工程を完結させる」段階へ完全に移行しました。

  • Gemini 3.6 Flash:資料作成から分析まで自律的に完結させる。
  • Computer Use:ボタン操作や入力を代行し、実務を直接進める。
  • Gemini 3.5 Flash-Lite:大量の情報を最速・低コストで捌ききる。
  • Gemini 3.5 Flash Cyber:専門的なセキュリティ対策を自動化する。

これからのAI活用で重要なのは、最新の機能に驚くことではなく、「どの業務工程をAIに任せ、どこを人間が承認するか」という業務設計です。
特に「Computer Use」のような直接的な操作機能は、私たちの働き方を根本から変える可能性を秘めています。まずは自社の定型業務を見直し、AIと共に働くための準備を始めることが、生産性向上の大きな一歩となるでしょう。

 

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