はじめに
「生成AIを仕事に使いたい。でも、現場ではパソコンを開く時間が少ない」
建設、介護、小売、飲食など、スマートフォン中心で働く職場では、このような悩みもあるのではないでしょうか。
そこで注目したいのが、日々の連絡や記録にAIを取り入れる使い方です。今回は、ビジネスチャット「LINE WORKS」と、関連する3つのAIサービスをご紹介します。
最初に押さえたいのは、LINE WORKSの無料版を使い始めるだけで、すべてのAI機能が使えるわけではないという点です。
できることと利用条件を分けて見ていきましょう。
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ぜひ最後までチェックして、社内での実践・検討にお役立てください。
目次
1. LINE WORKSはどんなツール?
2. 3つのAIサービスの違い
3. 無料で試せるのはどこまで?
4. 業務での活用アイデア3選
5. 利用前に確認したいポイント
さいごに
法人向け生成AI研修のご案内
1. LINE WORKSはどんなツール?
LINE WORKSは、仕事の連絡や情報共有に使うビジネス向けのコミュニケーションツールです。
トークに加え、掲示板、カレンダー、タスク、アンケートなどを備えています。フリープランは最大30人、共有ストレージ5GBで利用できます。
■ 公式料金ページ
利用料金 – LINE WORKS(ラインワークス)
例えば、店舗の連絡をトークに送り、全員に伝えたいお知らせを掲示板に残す。こうした情報共有の場を整えることが、AI活用を考える土台になります。
ツールを選ぶ際は、機能の多さだけでなく、現場の人が日々の仕事で使いやすいかも確認しましょう。

2. 3つのAIサービスの違い

今回は、LINE WORKSが提供するAIサービスのうち、次の3つを取り上げます。
| サービス | 主な役割 | 活用場面の例 |
|---|---|---|
| AiStudio | 質問への回答や文章作成を支援するAIアシスタント | 社内マニュアルの確認、文面の下書き |
| AiNote | 会議音声の文字起こしや、プランに応じたAI要約 | 打ち合わせ、朝礼、引き継ぎの記録 |
| AiCall | 音声AIによる電話応対 | 予約受付、定型的な問い合わせ対応 |
同じ会社のサービスでも、用途や契約はそれぞれ異なります。
すべてがトーク画面の中で動く機能、というわけではありません。
💬 AiStudio|業務に合ったAIアシスタントを使う
AiStudioは、質問への回答や文章作成を支援する生成AIサービスです。2025年11月27日に提供が始まりました。
社内マニュアルなどの資料を登録し、その内容を基に回答する独自のAIアシスタントを作成できます。このように、資料を参照して回答を作る仕組みを「RAG」といいます。
AiStudioは単独でも利用できます。LINE WORKSと組み合わせれば、LINE WORKSアプリからAIアシスタントを利用することも可能です。
ただし、LINE WORKS本体とは別にAiStudioの導入が必要です。
公式サイトでは30日間の無償トライアルが案内されていますが、継続利用できる無料版とは区別しましょう。
■ AiStudio公式サイト
LINE WORKS AiStudio | LINE WORKSファミリー製品とも組み合わせ可能な、生成AIプラットフォーム
🎙️ AiNote|会話を文字にして残す
AiNoteは、録音した会話を文字に起こし、会議の記録作成を支援するサービスです。
発言を話者ごとに分ける機能もあります。ただし、発言を分ける「話者分離」と、参加者が誰なのかを識別する「自動話者認識」は別の機能です。後者は企業向けプランで提供されています。
フリープランで試せる中心機能は文字起こしです。AI要約は有償版の機能となります。
■ AiNote公式サイト
LINE WORKS AiNote | AI議事録・文字起こしツール
🎙️ AiNote|会話を文字にして残す
AiCallは、音声認識や音声合成などを使い、電話でのやり取りを支援するサービスです。予約受付や問い合わせ対応などに活用されています。
導入を検討する際は、「何を聞くか」「どこまでAIで受け付けるか」「人につなぐ場面はいつか」を整理することが大切です。
今回の記事では概要を紹介し、無料版で操作できるサービスとしては扱いません。
■ AiCall公式サイト
LINE WORKS AiCall | AI(ボイスボット)で電話対応を自動化

3. 無料で試せるのはどこまで?
無料で始める場合は、LINE WORKSの基本操作と、AiNoteの文字起こしを分けて試すと分かりやすくなります。
| 対象 | 無料で確認する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| LINE WORKS フリー | トーク、掲示板、カレンダーなど | AiStudioのAI機能が標準で付くわけではない |
| AiNote フリー | 録音した音声の文字起こし | AI要約は利用できない |
| AiStudio 無償トライアル | 期間限定でのAI機能の試用 | 申込み・利用条件の確認が必要 |
AiNoteフリープランの主な条件は、次のとおりです。
- 月300分:同じサービス環境のメンバー全体で共有
- 1回60分まで:1回当たりの文字起こし時間
- 最大30人:利用人数
- 1年間:データの保管期間
また、無料版では、サービスやAI技術の性能向上のために音声データが利用される場合があります。最初の体験には、個人情報や機密情報を含まない架空の会話を使いましょう。

4. 業務での活用アイデア3選
以下は、機能を業務に当てはめた活用例です。導入による効果を保証するものではなく、自社で試すテーマとしてご覧ください。
✅ 1.繰り返し来る社内質問に対応する
利用するサービス:AiStudio
「備品の申請方法は?」「この商品の取り扱い手順は?」
こうした質問に答えるため、マニュアルを参照するAIアシスタントを用意する方法があります。
まずは、質問が多い業務を1つ選びましょう。資料を最新の状態に整え、回答が資料と一致するかを確認してから利用範囲を広げます。
✅ 2.朝礼や引き継ぎを記録に残す
利用するサービス:AiNote
短い打ち合わせを録音し、文字起こしを確認すれば、欠席者に伝える内容を整理しやすくなります。
無料版で試す場合は、次の流れです。
録音する → 文字起こしを確認する → 人が要点をまとめる → トークで共有する
有償版ではAI要約も利用できますが、無料版の実演では、人がまとめた文章であることを明記しましょう。
✅ 3.顧客向け文面の下書きを作る
利用するサービス:AiStudio
日程変更やお知らせなど、表現に気を使う連絡の下書きにも活用できます。
依頼するときは、「相手」「伝える事実」「文章の長さ」を具体的に示しましょう。
取引先の担当者に、打ち合わせを9月15日から9月17日に変更できるか相談する文面を作成してください。丁寧な表現で、4文以内にしてください。
送信前には、日付や条件、相手への伝わり方を人が確認します。
5. 利用前に確認したいポイント
🔐 データの扱いはサービス・プランごとに確認する
AiStudioは、入力情報を生成AIの学習に利用しないと公式に説明されています。一方、AiNoteフリーでは、音声データが性能向上のために利用される場合があります。
「同じLINE WORKSの製品だから条件も同じ」と考えないことが大切です。
👀 AIの出力は人が確かめる

文字起こしでは、名前や数字、専門用語を重点的に確認しましょう。要約や回答も、元の発言や資料と照らし合わせることが必要です。
録音する場合は、参加者に目的と共有範囲を事前に伝えます。
💰 無料版と無償トライアルを区別する
無料版には機能や利用量の制限があります。無償トライアルは、決められた期間で試すためのものです。
有料サービスを検討する際は、料金だけでなく、必要な人数、利用量、契約期間も確認しましょう。
さいごに
未導入の方は、いきなり社内資料を使わず、短い体験から始めてみましょう。
- 架空の会話を用意する
「翌週の予定と担当を決める打ち合わせ」など、2~3分の内容を作ります。 - AiNoteフリーで文字起こしを試す
公式ページから利用環境を開設し、録音または音声ファイルで確認します。アプリのインストールだけでは利用開始になりません。 - 修正にかかる手間を確かめる
数字や固有名詞を直し、共有できる記録になるまでの時間を測ります。
質問対応を改善したい場合はAiStudio、電話受付を見直したい場合はAiCallというように、次に検討するサービスを選んでいきましょう。
LINE WORKSのAI活用は、質問に答える・会話を記録する・電話に対応するといった、仕事の困りごとから考えると整理しやすくなります。
すべてを一度に導入する必要はありません。まずは無料で試せる文字起こしや基本の情報共有を体験し、自社の仕事に合うかを確認してみてください。
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